チャレンジャーとして乗り込んだ東京大会一回戦の舞台は多摩センター「南豊ヶ岡フィールド」。廃校跡地を人工芝化してしつらえたグラウンドに集合したメンバーはさすがに緊張の面持ち。一回戦の相手は女子チームのみで構成される第16ブロックの優勝チーム「バディSC」。全身運動神経の塊みたいな選手達にどこまでやれるのか?そもそも女子の上位チームがこの中央大会に参戦するようになったのは昨年からでした。女子でチャンピオンになったチームが中央大会で男子主体のチームと対戦するこのレギュレーション自体に違和感が無いわけではありません。でも相手がどこであろうと誰であろうと、関係ない。我々は初の参戦でありチャレンジャーとして潔く戦うのみ。バディSCは下級生も交えた大応援団。完全アウェイの雰囲気の中、キックオフの笛が鳴り響きました。

序盤はお互い様子見の展開。中盤でのパス交換を互いに繰り返し、エリアへの進入を試みるも、身体能力の高い双方のDFが跳ね返していきます。バディさんの右サイドは俊敏で、裏のスペースを抉るプレーは脅威。CFは無理に前を向かず二列目からのシュートを狙う戦術のようにうかがえました。3バックの仲Fは中央付近を絞りつつも落ち着いてボールを奪った後は中盤に一旦当ててタメを作ってからサイドのへのスピードあるスルーパスで相手DFラインを崩しにかかります。しかしどんなに繰り返しても屈強な相手CBを引っ張り出すことは難しく、ゲームは膠着状態のまま、前半は互いにスコアレスで終了。

落ち着き払ったチャレンジ&カバーを繰り返すバディさんに対し、どのような手段で局面の打開を図ればいいのか。ハーフタイムで選手に与えた指示を選手達はしっかり理解し、後半のピッチに飛び出す選手達。後半開始約7分、自陣ゴール前で仲F選手が頭部への負傷で一時退場するアクシデント。交代選手を投入した矢先の一瞬のスキに放たれた相手ミドルシュートが仲Fゴールに吸い込まれました。痛恨の失点。湧き上がるバディさん応援席。追いつき連続攻撃を仕掛ける仲F。DFを一枚減らしながら中盤でのポゼッションで圧倒。ほぼ相手陣内でゲームを進めるも、立ちはだかるバディさん2バックの前にはシュートまでたどり着けない。。サイドバックのアグレッシブな攻撃参加から何度も試みたクロスもCFへの素早い寄せで前を向かせてもらえない。クロスバーに当たる不運も重なり0:1のまま試合終了。仲町FCの中央大会初陣はほろ苦い結果で終わりました。

仲町FC 0:1 バディSC

負けはしたものの試合内容は決して悪くは無かった。攻守の切り替えも適切で、全員がファイトし、チームとしての一体感や勝利への執念も十分に感じることが出来た試合でした。
しかし、僕らは思い出を作る為に都大会に出たわけではありません。勝つために集まり戦ったのです。
「よく頑張ったね。くやしいけど仕方がない。また来年がんばろう」みたいな安易な言葉でこの経験を終わらせたくないです。
サッカーは子供たちのモノであることは大前提。でもそのサッカーの質や価値をより高めるためには、
我々大人が「思考停止」になってはならず、子ども達のサッカーの為に何が必要かを考え続けることが大切だと痛感。
そしてこの舞台に連れてきてくれた子どもたちに大感謝です。